あらすじ
消防士だった俺は、燃えるマンションの床を踏み抜いて死に、異世界の山番の息子・ケンとして生まれ直した。
人より少しだけ多く持っているものは、二つ。前の人生の、現場を一周する癖と。動物の言葉が分かる耳。
ある秋の朝、山のタヌキ村が一夜で消えた。残ったのは子ダヌキ一匹。血も、争った跡もない。
動物たちは、見たことを話してくれる。ただし、タヌキは灯りの数しか分からない。猫は興味のないことを覚えない。カラスは取引をする。そして誰も、人間の裁きでは証人になれない。
聞いたことを疑い、確かめ、人間にも確かめられる証拠に変えて、届ける。
元消防士の少年と、人間には聞こえない証人たちの、異世界ミステリー。全3巻・完結済み。