あらすじ
王都の門番として日々を過ごす男は、ある日、ひとりの痩せた若者と出会う。彼は自らを「勇者」と名乗り、魔王討伐の旅へと出発していく。頼りなく、恐怖を隠しきれない背中を見送りながら、門番はただ「生きて帰ってこい」と声をかけることしかできなかった。
それから数年。世界は勇者の活躍によって少しずつ変わっていく。魔王軍との戦い、仲間との旅、幾多の噂だけが門番の耳に届くが、彼はただいつも通り門に立ち続ける。
そしてある日、帰還した勇者はかつての面影を失い、無数の傷を刻んだ歴戦の戦士となっていた。王都が歓喜に揺れる中、門番と勇者は再会する。