あらすじ

開式まであと十分。 花婿の代わりに届いたのは、「幼馴染が熱を出したので、式を遅らせてほしい」という伝言だった。 歌劇を観る約束も、結婚指輪を選ぶ日も、私は待ってきた。 彼が謝ってくれるたび、次は一緒に過ごせると思っていた。 けれど今日は、私たちの結婚式だ。 幼馴染の熱は下がり、家族も使用人もそばにいる。それでも彼は、彼女が昼食を取るまで付き添うという。 「セリーヌなら分かってくれる」と言い残して。 私も、心細かった。 この部屋に、来てほしかった。 用意した挨拶の紙を裏返し、私は式の中止を告げる言葉を書き始める。 「少し遅らせれば済むだろう」 そう言って戻ってきた彼に、今度こそ伝えなければならない。 私はもう、あなたと結婚するために待っているのではありません。

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小説を読もう2026/10/15
  • 現在の作品『幼馴染が心配だ』と花嫁を置き去りにしたので、結婚式を中止しました(連載版)