あらすじ

シキはシズカの自宅で頼まれた作業をしていると、何処からかメジロの鳴き声がして探してみると、庭木に一匹のメジロが止まっているのを見つける。  メジロはしきりに何かに囀っており、シキは縁側の端に置かれている棚の上で、アンティークの鳥籠と精巧に作られた小鳥の置物を見つけ、メジロはそれに向かって求愛をしている事に気が付く。  シキがその場を離れるようとすると、突然鳥籠の中の作り物の小鳥が羽ばたき、鳴き声を上げた。作り物の小鳥に見られている様に感じてその場を離れ、帰宅したシズカに昼間にあった出来事を話すと、知人に貰った機械仕掛けのアンティーク品であり、なかなかに貴重なものだと語る。  その小鳥の制作者は飼っていて動物が亡くなると、剥製にして飾ったり、中にカラクリを仕込んだりしており、それはその一つだという。  機械仕掛けであれば、動いてもおかしくないと安堵するシキに、シズカはネジを回さなければ動く事がなく、何故だか偶に向いている方向が変わっている事が気になっていたので、なぞが解けたと気楽に答えるが、シキは曰く付きではないかと視界に入らない所へ移動させてほしいと頼む。  後日、その小鳥と同じ制作者の別の作品を持っている知り合いに尋ねたところ、その制作者の妻は「夫より長生きが出来て良かった」と答えたという話を聞かされた胸をシズカから伝えられ、シキはもし、奥さんが先に亡くっていたら、製作者はどうしただろうと恐ろしくなる。

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カクヨム
カクヨム2026/10/15
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