あらすじ
「でねー、あっ! ちょっとヤダ。友達だわ。ねえ、いい? おーい!」
「え、うん」
ある日の昼下がり。二人の女が喋りながら道を歩いていた。すると、そのうちの一人――大崎がふと通りの先に知り合いを見つけたらしく、呼びかけながら駆け寄っていった。もう一人――佐野は戸惑いながらもそのあとに続いた。
「久しぶりー! 元気してた!?」
「あ、ああ……うん」
声をかけられた女は、どこかぎこちない笑みを浮かべながらうなずいた。
「あ、こちらお友達なの。佐野さん」
「どうも、こんにちは」
「どうも……三浦です……」
佐野が軽く会釈すると、相手の女――三浦はどこか沈んだ声で名乗り、小さく会釈を返した。