あらすじ
転生した異世界は産業革命の真っ只中。
魔導兵器と資本家が支配する時代で、没落貴族の少年が挑む『無才能』の生存戦略。
* * *
悪魔狩りを専門とする公的機関『狩人協会』。
蒸気と魔導技術が混ざり合う帝都にC級狩人のセナは生を受けた。
没落貴族の家に生まれ、特別な魔力も、英雄の血統も、天才的な剣技もない。彼はただの『底辺』だった。
だが、セナには一つだけ、異世界転生者としての前世の記憶と、『己に才能が何一つない』という冷徹な客観性があった。
才能がないからこそ、限界を知っている。
魔力が薄いからこそ、効率と理論を突き詰められる。
血筋に頼れないからこそ、社会の『仕組み』を利用する。
底辺の泥沼から脱却するため、セナが目指したのは——『帝国士官学校』への入学。
そこには、B級狩人への最短昇進ルート、政府からの莫大な補助金、協会のトップランカーとの人脈、そして最高峰の工房が手掛ける魔導武具へのアクセス権という、『持たざる者』が成り上がるための全てが揃っていた。
圧倒的な天才、富を誇る資本家の子女、伝統に固執する名門貴族たちが集う極限の競争社会。
『何もない』ことを武器に変えたセナの、理詰めの異世界生存劇が幕を開ける