あらすじ

「この女を庇う者は、いるか」 王太子の誕生日の夜会。身に覚えのない五つの罪で断罪された公爵令嬢エステルを、貴族たちは誰ひとり庇わなかった。 六年間、王妃教育のために王宮で暮らしてきた「氷の公爵令嬢」に、味方などいるはずがない。 そのとき、壁ぎわの給仕の少年が、銀の盆を持ったまま、手を挙げた。 料理長が、お針子が、庭師が、馬丁が。 扉が開くたびに、手が一本ずつ増えていく。 彼女が誰にも見せずに重ねてきた小さな親切が、一番大事な夜に、全部帰ってくる。 そして最後に手を挙げたのは、六年間、黙って彼女の隣に立っていた護衛騎士だった。 「余白は、毎日ございますな。六年分」

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カクヨム
カクヨム2026/10/15
  • 現在の作品断罪の夜会で王太子が『この女を庇う者はいるか』と言ったので、王宮の使用人が全員、手を挙げました