あらすじ
近未来。人々は、心と身体の痛みを機械に預けて生きている。
感情痛覚変換緩衝器《ネペンテス》。
その機械は苦痛を取り除き、人々の暮らしを支える装置だった。
ある日、ネペンテスの保守技師である「私」のもとに、一件の修理依頼が届く。
依頼主は、数年前に幼い娘を亡くした夫婦。
異常な高負荷運転を続けた機械を調べるうちに、私は重大な副反応に気づく。
夫婦は悲しみを消し続けることで、娘と過ごした記憶まで失いつつあった。
失われた記憶は、もう戻らない。
それでも人は、痛みを消し続けるべきなのだろうか。
――痛みと記憶、愛をめぐる、9,475字の短編SF。
【KOC2026秋・第1回「機械」参加作品】
全4話/10月15日16:46完結予定