あらすじ
極度の人見知りで物静かな少女、金子青葉(かねこ あおば)。
細身で小柄、声も小さな彼女は、静かに暮らすために格式高い「私立 星ノ宮女子学院」の特進クラスへ進学し、お気に入りの図書室で過ごしていた。――もう、大好きな野球は終わりにしよう。そう思っていたはずだった。
太陽のように明るい幼馴染の捕手・逢坂瑞希に強引に手を引かれ、創部されたばかりの「女子野球同好会」の物置小屋へと連れていかれる。
そこにいたのは、ダンス専攻の小柄な忍者二塁手、フルスイングに命をかける野生児、バットのみで生きる天才打者など、一癖も二癖もある個性豊かな少女たち。
「うちの秘密兵器、投げてみない?」
瑞希の笑顔に押され、マウンドに上がった青葉。だが、その指先が白球を掴んだ瞬間、世界は一変する。針の穴を通すコントロールと、手元で消える九色の変化球。
さっきまでの気弱な少女はどこへやら、打者の心理を完全に支配した青葉の口元に、妖艶で、小さな微笑みが浮かぶ。
全7イニング、タイブレークの死闘、そして過酷な連戦を戦い抜くための「二刀流」プラン。
これは、控えの二桁背番号から始まった物静かなサウスポーが、かけがえのない仲間たちとの瑞々しい日常と猛練習を経て、最終学年に背番号「1」を背負うまでの、熱く、純粋な3年間のキセキ。