あらすじ

高卒で入社して半年。朝倉湊は、会社の横領事件の容疑者として報道され、世間から「横領犯」と呼ばれていた。 自首を決めた翌朝、身を寄せていた山あいの温泉町・霧沢が霧に閉ざされる。世界で同時に341か所。後に「開孔」と呼ばれるダンジョン発生だった。霧沢は外から誰も入れず、中から誰も出られない「閉鎖型」に認定され、湊を含む53人は行方不明者として名簿に載った。 霧の中で、湊は湯で煮た獣の肉を食べ、仲間と40層の地下を下り続ける。殿に立った人が、一人、また一人と帰らなくなっていく。湊はその名前と最期を、宿帳の切れ端に書き留めた。 十年後。第40層の核が砕け、霧が晴れる。世界初のダンジョン踏破者として地上に戻った湊を待っていたのは、三年目に真犯人が逮捕されて晴れていた冤罪と、まだ何も終わっていない十年前の事件だった。 これは、死者の名前を地上へ届けに帰ってきた男の物語。 ※本作はフィクションです。実在の人物・団体・事件とは関係ありません。作中の法制度や手続きは物語上の設定であり、実際のものとは異なる場合があります。

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カクヨム
カクヨム2026/10/14
  • 現在の作品閉ざされた十年 ~冤罪の新人は、死者の声を地上へ運ぶ~