あらすじ
魔法が存在する世界。
そこには、人間と魔法使い、そして異なる血を引く者たちが暮らしていた。
魔法使いと悪魔ヴィーナの血を引く少年、フジハラ・ミコト。
魔力に乏しい彼は、魔法薬学だけを得意とする少し変わった生徒だった。
ある日、ミコトの作った薬を誤って口にした少年、ハセガワ・ツカサ。
誰にでも優しく、誰からも好かれる彼との出会いは、ミコトに忘れかけていた記憶を呼び起こす。
幼い頃、川辺で出会った少年。
一緒に過ごした時間。
交わした初めての言葉と、忘れられない約束。
――ツカサ。
それは、かつて自分の世界のすべてだった少年の名前。
けれど、目の前の彼はミコトを知らない。
あの日のことも、二人が交わした想いも、何ひとつ覚えていなかった。
なぜ、彼は忘れてしまったのか。
やがて明らかになる魔法界の思惑と、二人を引き裂いた過去。
そして、ミコトの知らないところでツカサが背負い続けていた罪。
忘れられた初恋は、もう一度始められるのだろうか。
これは、失われた記憶の先で、二人がもう一度互いを見つける物語。