あらすじ
「私たちって、そんなに仲がよかったっけ?」
事故によって、彼女は俺との恋の記憶を失った。
鳴海朔也と綾瀬小春は、誰もがうらやむ恋人同士だった。
一緒に笑って、一緒に帰って、これから先もずっと一緒にいようと約束した。
けれど、事故のあと目を覚ました小春は、朔也との思い出だけを失っていた。
彼の顔も名前も覚えている。
クラスメイトとしての関係も変わらない。
ただ、恋人だったことだけを覚えていない。
昨日まで恋人だった少女にとって、朔也はただのクラスメイトになってしまった。
それでも朔也は、彼女に昔の気持ちを押しつけないと決める。
もう一度、友達から始めよう。
水族館へ行き、映画を見て、一緒に帰る。
少しずつ距離を縮めていく二人。
記憶は戻らなくても、彼女は彼の隣にいると安心するようになっていく。
そんな二人の前に、かつて小春を好きだった少年も現れて――。
「俺は今でも、小春が好きだよ」
過去の彼女ではなく、今の彼女を好きでいるために。
そして小春もまた、自分の気持ちと向き合い始める。
失われた思い出は、戻るのか。
それとも、二人は新しい恋を始めるのか。
これは、記憶を失った彼女と、彼女を想い続けた少年が、もう一度恋をする物語。