あらすじ
この国では、一人前かどうかを国が認定する。
二十八歳の会社員、佐倉奈緒。
仕事をして、一人暮らしをして、自分の収入で生活している。
そんな彼女のもとに、ある日、一通の通知が届いた。
《一人前認定の対象となりました》
ようやく自分も一人前として認められた。
喜んで認定に同意した奈緒だったが、その日を境に、彼女の日常は少しずつ変わり始める。
誰も冷たくなったわけではない。
誰かに嫌われたわけでもない。
ただ、周囲の人々が彼女を《一人前》として扱うようになっただけ。
それだけのことが、思っていた以上に大きな変化をもたらしていく。