あらすじ

『春が終わる、その前に。』 「先輩は、何度でも読みたくなる本ってありますか?」 高校二年生の水野紬が出会ったのは、長い黒髪と穏やかな笑顔が印象的な、ひとつ年上の先輩・白瀬澪だった。 静かな図書室。 窓から差し込む春の光。 何気ない会話と、少しずつ増えていくふたりだけの時間。 本を読むたびに新しい発見があるように、紬は澪のことを知るたび、もっと彼女を知りたいと思うようになる。 いつからだろう。 図書室へ向かう足取りが、こんなにも軽くなったのは。 いつからだろう。 先輩の笑顔を見るだけで、一日が特別なものになったのは。 けれど、澪には誰にも話していない未来があった。 卒業。 遠く離れた街。 そして、いつか終わりが来るとわかっている、春のような日々。 大切だからこそ、伝えられない言葉がある。 好きだからこそ、近づけなくなる瞬間がある。 ふたりは互いを想いながら、少しずつ、本当の気持ちから遠ざかっていく。 あの日、伝えられなかった想いは、春が終わっても消えないまま。 これは、出会いと別れを経験したふたりが、それぞれの時間を歩んだ先で、もう一度、大切な人と向き合うまでの物語。 あの春の続きを、あなたと。

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カクヨム
カクヨム2026/10/23
  • 現在の作品春が終わる、その前に。