あらすじ
「また明日」と言って別れた。それが最後だった。
その夜、月見里月渚は公園で、親友の天之宮陽奈が殺されるのを見た。樹の陰から、一歩も動けないまま。
現れた男は、久遠万と名乗った。
十三年に一度、七日間。九人の代行者が死神の鎌を手に殺し合い、生き残った一人の願いを、魂の聖炎が叶える。生命に関することなら、死者の復活さえ。それが、聖炎聖戦。
陽奈もまた、代行者の一人だった。
差し出された道は二つ。戦いに加わるか、陽奈がいたことすら思い出せなくなるか。
戦えない。けれど、忘れることだけはできない。
月渚は、十人目の代行者となった。
受け継いだのは、天之宮家の死神の鎌――幻想の鎌。契約者が抱く幻想を現出する力を宿している。
だが、刃を向けてくる相手にも、譲れない願いがあった。
叶うのは、ひとつだけ。