あらすじ

迷宮都市の攻略ギルドから追放された青年レントが使えるのは、印を付けた場所へ戻る《帰還》だけ。攻撃力を持たないこの能力は、討伐数と攻略階層で功績が決まる組織では低く評価されていた。 追放の決定打は、遺物回収の続行命令に背いて負傷者を連れ帰ったことだった。レントには救った命があり、ギルドには失った利益がある。彼を支持する職員や冒険者もいるが、組織の方針を変える力はない。 その直後、王国最強の剣聖セレスが、迷宮の最深部で行方不明になる。上層部は全滅と判断して探索を打ち切るが、レントのもとには生存を示す救難の知らせが届く。 彼女は魔物に負けたのではない。逃げ遅れた新人たちを守り、崩落した出口の前で魔力を使い果たしかけていた。 レントは自分が記録していた搬送経路と《帰還》を使い、救出に向かう。剣聖だけを救えば名声を得られる状況でも、新人を置いていかない。人数と魔力を計算し、敵の攻撃を誘導し、全員が生きて戻る方法を組み立てる。 救助報酬で小さな事務所を借りた彼は、迷宮救助を専門とするギルドを立ち上げる。救われたセレスも、自分の意思で最初の仲間になる。 行方不明の採掘隊、動き続ける古代迷宮、魔物に包囲された都市。依頼の規模が広がるにつれ、帰りを待つ場所も大きくなる。帰還後の食堂には仲間が増え、空いていた部屋が埋まり、かつて救われた者が今度は誰かを迎えに行く。 その一方で、レントたちは事故の中に、人為的に退路を閉ざした痕跡を見つける。救助を諦めさせて利益を得る者たちに、彼は生還者と証拠を突きつけていく。

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小説を読もう2026/09/28
  • 現在の作品「帰るだけの無能」と追放された俺、迷宮最深部から剣聖を連れ帰る〜ハズレスキル《帰還》で始める、王国最強の救助ギルド〜