あらすじ

この世界には、一つだけ変わった決闘のルールがある。 正式な勝負に勝った者は、 負けた者が所有する「物」を一つだけ要求できる。 剣でもいい。 金でもいい。 馬でもいい。 元隊商護衛のカイルは、仕事を失ったその日、一人の傭兵との決闘に勝った。 相手には上等な剣があった。 金もあった。 けれどカイルが選んだのは、一頭の馬だった。 「金は使えばなくなる。こいつなら、次の仕事へ行ける」 そこから彼の世界は広がり始める。 馬。 荷車。 魔法の収納鞄。 船。 勝って、一つ取る。 取った物で、今まで行けなかった場所へ行く。 そこでまた、自分より強い相手と出会う。 ただし――。 勝負に負ければ、自分の物も奪われる。 手に入れた馬を失うこともある。 欲しい物を「渡さない」と拒まれることもある。 城を手に入れたからといって、そこに暮らす人間まで自分の物になるわけでもない。 幼い頃、他人の所有物だった家から突然追い出されたカイルは思っていた。 自分の物なら、なくならない。 だから欲しい。 だから勝つ。 だから一つずつ、自分の物を増やしていく。 けれど。 物を持つことと、 人をつなぎ止めることは、 どうやら同じではないらしい。 何も持たなかった男が、 決闘のたびに「一つ」を勝ち取りながら、 自分の行ける世界を広げていく成り上がりファンタジー。

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カクヨム
カクヨム2026/09/27
  • 現在の作品一つ置いていけ ~決闘に勝てば、相手の所有物を一つだけ奪える世界~