あらすじ
人間と魔族が争う世界、アストリア。
廃棄の森で拾われた、記憶のない少年ヤヌス。
自分が何者なのかも分からない彼を育てたのは、かつて世界を救った勇者レオンだった。
そして、共に暮らす少女ルミナ。
血の繋がりはなくとも、3人は家族だった。
穏やかで、不器用で。
それでもヤヌスにとっては、初めて手に入れた大切な居場所だった。
――だが、ある夜。
仮面をつけた1人の男によって、その日常は突然終わる。
絶対に負けないと信じていた勇者は殺され、家族は引き裂かれ、ヤヌス自身も奈落へと落ちていく。
少年に残されたのは、父を奪った男への憎しみ。
そして、右手に刻まれた謎の“黒”。
なぜ自分は廃棄の森に捨てられていたのか。
なぜ右手の痣は脈打つのか。
仮面の男は何者なのか。
そして――なぜ自分だけが生かされたのか。
すべてを奪われた少年は、復讐のために剣を取る。
その旅の果てに待っているのは、
勇者と魔王。
人間と魔族。
正義と悪。
そして、自らの出生に隠された真実。
やがて少年は、世界から「魔王」と呼ばれる存在になる。
だが、それは世界を滅ぼすためではない。
この世界が繰り返してきた、すべての“理”を壊すために。
※本作品はカクヨムにも掲載しています。