あらすじ
この世界において、神性とは奇跡ではない。
呼吸と同じ、生まれながらに身体の内側に与えられた『摂理』にすぎない――。
神話や民話の力を先天的に宿す能力者が七割、無能力者が三割を占める現代。16歳の高校生・月城朔(つきしろ さく)は、神の守護を持たない『無能力者』として平穏な日常の底辺を生きていた。
しかしある放課後、朔の額に激痛と共に不穏な刻印が浮かび上がる。
目の前に現れたのは、二つの貌を分かち持つローマの古神――二面神『ヤーヌス』。
「私はヤーヌス。お前を護る神だ」
5歳で発現するのが当たり前の世界で、なぜか16歳にして後天的に神と目が合ってしまった朔。彼に与えられたのは、世界のどの系統にも属さない異端の力【破壊と再生】だった。
時を同じくして、人間たちの平穏な社会の裏側では、世界を二分する『自然派の最高神』と『学術派の最高神』による冷酷な代理戦争が限界を迎えていた。
命を削る能力の『代償』。神々の邪悪な愉悦のゲーム。
どちらの陣営のコントロールも受けない【後天性のバグ】となった孤高の少年は、二面神と共に、理不尽な世界のシステムそのものをブッ壊すため、世界一の最強へと駆け上がる――。