あらすじ
人気タレント・高遠玲司が、収録スタジオで死亡した。
死の直前、彼が口にしていたのは、自ら淹れた一杯のコーヒー。
現場に残されたドリップバッグから見つかった、コーヒー豆ではない植物片。
司法解剖では、アルカロイド系の毒物による中毒死が疑われた。
捜査にあたるのは、西池上署強行犯係。
ただし今回は、ベテラン刑事二人が不在。
自由すぎる本田。
そのお守りをする高梨。
部下に甘い係長。
そして、どこか掴みどころのない刑事――有馬真尋、通称「ママ」。
高遠のコーヒーを買いに行っていたマネージャー。
「味音痴」と噂された、自称コーヒー通の被害者。
一つ星の評価をつけられ、閉店した店。
そして、高遠が毎日飲んでいたお気に入りのコーヒー。
毒は、いつ、どこで、誰によって入れられたのか。
一見もっともらしい答えに辿り着いたとき、有馬はふと思う。
――本当に、そうなるのだろうか。
これは、答えを閃く刑事ではなく、
辿り着いた答えを、もう一度疑う刑事の検証録。