あらすじ
ある日、群馬県が魔境になった。
駄菓子屋、スーパー、雑貨屋、ホームセンター――。
見慣れた店はダンジョンへと変わり、そこで働いていた人々は、店員、主任、店長といった“役職”に応じて異常な力を得ていた。
しかも店長を倒すと現れる宝箱から出てくるのは、駄菓子や日用品など、どう見ても大したことのない商品ばかり。
ところが、それらは魔境の外では信じられないほどの高値で取引されていた。
東京で暮らしていた高崎蒼太は、連絡の取れなくなった父と故郷を取り戻すため群馬へ戻る。
そこで再会したのは、幼稚園からの親友で、元ヤンキーの神谷竜二。
蒼太の目的は――地元を救うこと。
竜二の目的は――一攫千金。
「店長倒せば金になるんだろ?」
「俺は金稼ぎに来たんじゃねえ!」
目的は正反対。
それでも地元育ちゆえの《田舎耐性:S》と、竜二が高校時代から使い続ける1本の金属バットを武器に、2人は魔境グンマへと足を踏み入れる。
しかし、ダンジョンで敗れれば待っているのは死ではない。
――群馬県の最低賃金で働く、強制バイト生活だった。
思い出の店を取り戻し、囚われた冒険者たちを救いながら進む2人。
そしてなぜか、地元の商店街へ近づくほど敵は強くなっていく。
地元を救いたい男と、地元で稼ぎたい元ヤン。
これは、ちょっとおかしくなった故郷を巡る、2人の魔境攻略冒険録。