あらすじ
交通事故に遭った女子高校生、霞ヤマハ。
目を覚ました先で出会った神様に告げられたのは、
「汝、女子高校生から魔法使いになる気はござらんか?」
元の世界へ戻るか。
それとも、このまま異世界へ行くか。
悩んだ末にヤマハが選んだのは――魔法使い。
制服、眼鏡、
十七歳の姿そのままで異世界へ渡ったヤマハは、念願だった魔法を手に入れる。
知らない街を歩き、魔法を覚え、仲間と出会う。
服を買ったり、美味しいものを食べたり、時には魔物と戦ったり。
初めて見るものばかりの世界を、ヤマハは自分なりに楽しみながら旅していく。
――そのはずだった。
「お前、どこかで……」
初めて会ったはずの人間が、自分を知っている。
見覚えのないものに、どこか懐かしさを感じる。
そして時折向けられる、自分の知らない過去を知っているかのような視線。
やがて、ヤマハは一つの名を耳にする。
《雷戰(レグリア)》。
それが誰なのか、ヤマハは知らない。
けれど、その名を知る者たちは――なぜか彼女を見る。
忘れたのは私だけ。
世界は、何ひとつ忘れていない。