あらすじ

AXIOM ZERO 数学者たちは、世界を理解するために「公理」を作った。 数とは何か。 空間とは何か。 時間とは何か。 存在とは何か。 それらはすべて、いくつかの前提から始まっている。 ――少なくとも、人類はそう考えていた。 ある日、数学者エド・レインは、一つの奇妙な数式を発見する。 それは、どんな数学体系にも属していなかった。 証明することもできない。 否定することもできない。 定義することさえできない。 ただ、その数式の最後には一つだけ記されていた。 AXIOM ZERO 「公理0」。 それは、公理の最初にあるものではなかった。 むしろ―― 公理という概念が生まれるより前に存在する何か。 調査を進めるエドたちは、やがて奇妙な事実に行き着く。 宇宙は数学によって記述できる。 数学は論理によって構築できる。 論理は公理によって定義できる。 しかし、公理を定義するためには、すでに何らかの論理が必要になる。 では、その最初の論理は何によって成立したのか。 その問いを追いかけるほど、現実の構造は崩れていく。 観測される宇宙。 無数の宇宙。 数学的宇宙。 可能世界。 不可能世界。 無限。 絶対無限。 存在。 非存在。 そして、それらすべてを記述する「言葉」。 やがて彼らは知る。 現実は一つではなかった。 だが、無限に存在する現実を積み重ねれば真の「すべて」に到達できる――という考えさえ、ある一つの数学体系に依存している。 「すべて」という言葉の外側には何があるのか。 「外側」という概念の外側には何があるのか。 そして、 「外側」という概念そのものを成立させているものは何なのか。 これは宇宙を旅する物語ではない。 宇宙を定義する数学を旅し、 数学を成立させる論理を越え、 論理を成立させる前提を疑い、 最後には―― 「現実とは何か」という問いそのものへ到達する物語。 そして、すべての始まりに存在したという。 AXIOM ZERO。 それは最初の公理なのか。 最後の公理なのか。 あるいは―― 公理という概念が存在する以前から、そこにあった「何か」なのか。

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カクヨム
カクヨム2026/09/26
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