あらすじ
ダンジョンを一つ消し、
次は初心者ダンジョンを中級にしてしまった探索者・佐倉直人。
持っているのは、汚れや魔力残滓を取り除く生活系スキル《浄化》だけ。
そんな佐倉に、探索者協会から新たな検証依頼が持ち込まれる。
今回の対象は、
活動値も魔力循環も正常な、比較的若い初心者ダンジョン。
前回のように弱っていた場所ではない。
つまり――
「元気なダンジョンを掃除するとどうなるか」
を確かめる実験だった。
「前回、元気じゃないやつ掃除したら中級になったんですよ?」
「ですから今回は、正常なダンジョンで比較します」
「元気なやつをもっと元気にしたらどうするんです?」
「それも含めた検証です」
「その答え嫌いなんですよ」
今回こそ、普通に掃除して帰る。
指定された場所を《浄化》しても、
モンスターは増えない。
宝箱も増えない。
新しい通路も生まれない。
佐倉はようやく安心する。
――最深部に到着するまでは。
今まで知られていなかったダンジョンの異常と、
佐倉の《浄化》に隠されていた新たな謎。
普通に掃除をして帰りたいだけの探索者は、
今回もまた予定外の事態に巻き込まれていく。
※シリーズ3作目ですが、本作単独でもお読みいただけます。