あらすじ
*登場人物*
【ウメハ】
セルヴァン山地で暮らす山守。野性的な行動力と危険を見抜く勘を持ち、一人でも小さな幸せを見つけられる女性。誰に対しても公平であろうとするあまり、人と距離を置く癖がある。
【リュセ】
王立鉱務局から派遣された監査官。自分には厳しく、他人には誠実。責任感が強すぎるため、失敗も犠牲も一人で背負おうとする。
【カシー】
ゴッシェナイトの性質を調べる女性研究者。物静かだが、必要な場面では自分の判断をはっきり示す。
【マエル】
鉱山を所有する伯爵家の令嬢。人に頼り、冗談で逃げてしまうところがあるが、事件を通して自分の名で証言する道を選ぶ。
【ロウミー】
機械好きの技師。困難でも諦めず、一人で抱え込まず周囲と力を合わせて解決策を作る。
*あらすじ*
大規模な崩落事故が起きたセルヴァン鉱山。
救助に駆けつけた山守ウメハは、王立鉱務局の監査官リュセと出会う。
「危険だと思ったら私は戻る。私が戻れと言ったら、あんたも戻る」
命を預ける契約から始まった二人は、不可解な行方不明者、消された安全記録、魔力振動を増幅する結晶ゴッシェナイト、そして事故の裏に隠された不正を追っていく。
救うべき命か、残すべき証拠か。
責任を取ることとは、自分を罰することなのか。
誰かを愛することは、自分や相手の生き方を奪うことなのか。
崩落する山の中で何度も互いの命を預けた二人がたどり着くのは、一人でも生きられるからこそ選べる「二人で生きる」という答え。