あらすじ
ポーン対キング。勝つのはどちらか?
ブリタニア帝国――この世界最大の強国。
その領土は広大に広がり、軍隊はほぼ無敵と称され、国家の頂点には数百万人がひれ伏す一人の男が立っている。
カール12世・コン・ブリタニア。ブリタニア帝国第七十六代国王。
臣民にとって彼は絶対的な権力の化身であり、敵にとってはブリタニアの強大さの象徴である。
彼の一言は人々の運命を変え、彼の軍隊はいかなる命令も遂行する準備ができている。
だが、ある日、王の前に頭を下げない一人の男が現れる。
オロネンド・ブラッドヴリング。
かつては騎士であり、『ヴィ』の称号を手にしていた。
しかし、戦争が彼からすべてを奪った。称号、地位、かつての生活、そして王の正義への信仰。
今、オロネンドは馬小屋で働き、偉大なる帝国の数百万人の臣民の中に紛れた、ただの男に見える。
しかし、その穏やかな顔の裏には、己の境遇に甘んじることのない野心家が隠れている。
カール12世との一度の邂逅が、彼にとって新たな道の始まりとなる。
彼は王に挑む。
問題はただ一つ。
一人の人間が、帝国全体を相手に何ができるのか?
王には軍隊がある。
王には富がある。
王には権力がある。
そして王には、こう叫ぶ準備のできた民衆がいる。
「ALL HAIL BRITANNIA!(ブリタニア万歳!)」
では、オロネンドには?
ただ、彼自身の意志があるのみ。
王がチェス盤のすべてを支配する世界で、オロネンドは最底辺から歩み始める。
彼はたった一人のポーン(歩兵)に過ぎない。
しかし、ポーンであっても盤面を横切ることはできる。
そして、もし最後の一段に到達したならば……
それは、いかなる存在にも成れるのだ。
ポーン対キング。
勝つのはどちらか?