あらすじ
童話『桃太郎』、温羅伝説などを下敷きに、スピーディーな剣戟と青春群像劇として再構築。「誰でも知ってるお話を、誰も見たことのない表現で!」
突如、都に現れた鬼たち。夜ごと人々を襲う異形を前に、もはや人の力ではどうにもならぬ――神はある村に、希望の桃を授けた。
そこから生まれたのは、桃と名付けられた少年。
人ならざる怪力を持ち、誰より村人のために働く桃だったが、その胸にはずっと消えない孤独があった。
――自分は何のために生まれてきたのか。
そんな桃の前に、ある日、一羽のキジが舞い降りる。
「お館様がね、そろそろ桃に、鬼を退治して欲しいんですって」
キジの正体は、美しい巫女。
自らが生まれた理由を知った桃は、己の存在意義を求め、彼女とともに鬼退治の旅へ出る。
旅の途中で出会う、犬、猿、そして都に生きる人々。
ぶつかり、笑い、時には命を預け合いながら戦ううち、孤独だった桃に、守りたいものが増えていく。
そして桃は気付く。
自分が本当に欲しかったものは、鬼を倒す使命でも、人ならざる力の意味でもなかった。
これは「鬼を退治するために生まれた少年」が、仲間と出会い、自分が生きる理由を選び直す物語。
新説・桃太郎、開幕。