あらすじ

時は大正。菓子舗の令嬢・華宮撫子には、困った癖がある。 どんなに大変な状況でも、目の前に美味しいお菓子があると、そちらに気を取られてしまうのだ。 「楓、見てくださいまし。この栗のタルト、栗きんとんとはまた違う甘さがございますわ」 紅葉の景色を楽しむ豪華列車の旅。撫子のお目当ては、道中で味わえる各地の銘菓だった。 ところが――同じ列車の中で、良家の令嬢が何者かに殺害される。 現場は完全な密室。凶器も見当たらない。 乗客たちが騒然とする中、撫子はなぜか嬉々として事件に首を突っ込み始める。 「刃物で刺されて、凶器もない密室ですもの。とても、興味深いですわ」 お菓子への執着は人一倍。しかし、その目は誰よりも人の心の機微――震える指先、言葉の端々に滲む嘘、隠しきれない後ろめたさ――を見逃さない。 和装に洋装が入り混じる大正ロマンの空気の中、密室の謎、電報に隠された想い、そして明かされる悲しい真実。 甘いものと同じくらい、人の心の裏側にも理由がある。 「甘さの裏には、必ず理由がありますもの」 お菓子に目がない令嬢は、今日も涼しい顔で真実を暴く。

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小説を読もう2026/09/26
  • 現在の作品お菓子に夢中な令嬢ですが、紅葉列車の密室殺人を解くことになりました 〜甘さの裏には、必ず理由がありますもの〜