あらすじ
橘朱杏(たちばな・しゅあん)は、乙女ゲーム『薔薇冠のアリア』の全ルート・全エンディングを見届けた直後、二日間の徹夜による過労で命を落とす。
次に目を覚ましたとき、彼女はゲームの世界で悪役令嬢ディアナ・ヴェラ・アロックツロアとして生まれ変わっていた。ディアナは王太子の婚約者であり、ゲーム本編ではヒロインをいじめ、攻略対象たちの恋路を邪魔する令嬢。結末はどのルートでも同じ――断罪され、最後には殺される。
朱杏はゲームの展開を知っている。誰が、いつ、どんな理由でディアナを追い詰めるのかも知っている。けれど、前世の知識を使って行動を変えるたび、ゲームでは起きなかった事件が起こり、死の形だけが変わっていく。
「どんな手を使っても、殺される未来を変えてみせる!」
生存のために攻略対象と距離を置き、ヒロインと手を組み、時には自分が悪役令嬢であることすら武器にするディアナ。やがて彼女は、全ルートに共通する不自然な死の裏に、ゲームのシナリオにも記されていない秘密があることに気づく。