あらすじ
華やかな宮廷文化が花開いた、平安の世。
家柄と身分がものをいい、誰もが相手の顔色をうかがい、探り合う時代。
そんな世の中で、異なる家柄と境遇を持つ四人の女性が出会う。
人の心を読むことに長けた、陰陽師見習いの幸。
名門の家に生まれ、穏やかな笑顔の奥にしたたかな知恵を秘める小乃葉。
教えること、考えることを大切にする、文学の道を歩む佐紀。
財力と人脈を持つ家に生まれ、絶世の美貌を持ちながら、大人の女性へと成長していく瑞穂。
和歌を交わし、人の心を読み、ときには殿方の自尊心をくすぐりながら、したたかに世の中を渡っていく。
そんなある日、屋敷の床下から一体の呪いの人形が見つかった。
平安時代よくある小さな事件をきっかけに、四人は宮中と貴族社会に渦巻く、人々の思惑へと踏み込んでいく。
身分に縛られながらも、自分の生き方を探す女たち。
家のために娘の人生を決めようとする親たち。
権力をめぐり、静かに火花を散らす男たち。
そして、幸炬自身も知らない出生の秘密――。
笑って、悩んで、ときには殿方を煙に巻いて。
四人の女性たちが、平安の世に起こる事件と、人の心の謎を解き明かしていく。
ごきげんよう。
今日も平安のお姫様たちの前に立ちはだかるのは――事件です。