あらすじ
大学帰り。
友人に誘われて、人生で初めてキャバクラへ行った。
初回フリー。
最初の女の子が席を離れ、二人目のキャストが俺の前に現れる。
そして、目が合った。
「……え?」
そこにいたのは、高校時代に付き合っていた元カノ・結衣だった。
約二年半ぶりに再会した彼女は、今では「みゆ」という名前で働くキャバ嬢。
昔はコンビニの前で何時間でも話せた。
LINE一本送れば会えた。
でも今は違う。
セット料金。
指名料。
キャストドリンク。
延長料金。
彼女と話し続けるには、金を払わなければならない。
それでも昔みたいに笑っていると、一瞬だけ高校時代に戻ったような気がする。
――その瞬間。
「お時間10分前になります。ご延長はいかがなさいますか?」
黒服の一言で、現実に引き戻される。
遠くの席では、みゆが別の男に笑っている。
俺に届く、
「また来てね」
というLINE。
それはキャバ嬢としての営業なのか。
それとも、昔付き合っていた俺だからなのか。
そして俺は、
元彼なのか。
ただの客なのか。
これは、高校時代に本音を言えないまま別れた二人が、
建前と金でできた夜の世界でもう一度出会い、
今度こそ自分の言葉で相手を選び直すまでの物語。
元カノ×キャバ嬢×大学生。
「営業か、本音か」が分からない、二度目の恋のすれ違いラブコメ。