あらすじ
過酷な労働環境の末に居眠り運転を起こし、十七歳の高校生を死なせてしまった元トラック運転手。
事故の責任と罪悪感に苛まれ、仕事も住む場所も失った彼は、被害者の墓参りを最後に自ら命を絶とうとする。
そんな彼の前に現れたのは、白いジャケットを着て二本足で立つクロネコだった。
「死ぬくらいなら、うちで働かない?」
クロネコの正体は異世界を管理する神。そして紹介されたのは、シノネコ運輸なる神様直営企業のトラック運転手だった。
仕事内容はただ一つ。
「指定された人間を、トラックで轢いて異世界へ送ること」
二度と人を轢きたくない男に与えられた、あまりにも残酷で奇妙な仕事。
だが最初の標的を知ったとき、その仕事は彼自身の過去ともつながり始める。
これは人を轢いて人生を失った男が、再びトラックのハンドルを握る物語。
運ぶ荷物はありません。お届けするのは、勇者です。