あらすじ
「読む」とは、殺すことだ。
死んだ者の心は、一行のコードになって夜空へ昇る。その最後の一行〈終縞〉を読み、失われた知恵を拾って都市の命をつなぐ技師を、人は星読みと呼ぶ。だが星は一度読めば、消える。二度と戻らない。
――読むたびに、俺は星を一つ、殺している。
雲の上に浮かぶ、最後の街・終端。星読みの少年・冬瀬灯のもとへ、ある夜、空から少女が墜ちてきた。記憶もなく、名前もなく、触れると指先から光の粒がこぼれる少女。灯は彼女に「星」と名を与え、ふたりの暮らしがはじまる。
けれど、この少女には──読んではいけない理由があった。
その秘密を嗅ぎつけた者たちが、少しずつ、近づいてくる。
奪うことでしか生きられない世界で。
少年は、この手だけは離さないと決める。たとえ、世界のすべてを敵に回しても。
星屑の降る人工の夜の下、消えゆく少女と、彼女を守ると誓った少年の物語。
静と動、SFのロジックと純愛の情緒が交わる、セカイ系ボーイミーツガール。全六十話・完結済み。