あらすじ
誰もやりたがらない王立英雄墓地の墓守として、貧しい暮らしを続ける青年。
毎日、名も知らぬ死者たちの墓を掃除していた彼は、いつしか霊の姿が見えるようになり、その声まで聞こえるようになっていた。
そんな彼が特に親しくなったのは、かつて世界を救い、「歴代五英雄」と称えられた伝説の冒険者たち。
最強の剣士、大魔導師、不落の重戦士、神の癒しを持つ聖女、そして闇に生きた暗殺者。
墓石の前で彼らの昔話を聞きながら、主人公もまた、自分の夢を語る。
「本当は俺も……あなたたちみたいな冒険者になりたかったんです」
才能も金もない。
今日を生きるだけで精一杯。
夢などとっくに諦めたつもりだった。
だが、その言葉を聞いた英雄たちは笑った。
「なら、なればいい」
「無理ですよ。俺には才能なんて――」
「お前にはなくても、俺たちにはある」
そして五英雄が持ちかけてきたのは、死者の魂を自らの身体へ降ろし、その力と技を借りて戦うという、とんでもない方法だった。
こうして名もなき墓守は、歴代最強の英雄たちをその身に宿し、かつて諦めた冒険者への道を歩き始める。
これは、死者としか話せなかった貧しい青年が、五人の伝説と共に新たな英雄へと成り上がっていく物語。