あらすじ
「俺は誓いません。……でも、離れません」
——誓いが絶対の国で、ただ一人、誓わずに仕える従士がいた。
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北の辺境伯家の一人息子エルドと、三つ年上の従士レイフ。年若い二人は、川辺で火を囲み、剣を打ち合っていた。いつかレイフが叙任を受け、正式に主従の誓いを結ぶ。そんな当たり前の明日を、二人とも疑わなかった。
その明日は、一夜で燃えた。
二つの家の和睦の宴。破れないはずの誓いに守られた広間で、誰ひとり誓いを破らぬまま、何もかもが裏切られた。父も母も家も失い、逆賊の子となった十三歳のエルドを背負って、レイフは燃える城から雪の中へ逃げる。
口の悪い女マグダに拾われ、剣と生き方を叩きこまれて七年。二十歳となったエルドは、あの夜の真実を追いはじめ、誰にも解けないはずの誓いを「断つ」力が自分の手にあると知る。ただし断つたびに、かけがえのない記憶をひとつ失う。何を失ったのかは、本人には分からない。
——だから従士は、その日から、ぜんぶを書きとめはじめた。
破れない誓いの国で、破れる約束だけを頼りに歩く、主従と、拾った女の物語。
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本作は、最終話とエピローグまで執筆済みです。
最終確認しながらの投稿になりますが、完結まで、毎日更新していければと思います。
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人物の関係性も、地獄も、やさしく丁寧に積み上げるのがモットーです。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
※「小説家になろう」様にも投稿しています。
カクヨム様への初回投稿は、すでに公開済みの22話分を一括アップになります。