あらすじ
★9/25に4話アップ → 毎日17:37更新★
負ければ負けるほど強くなる。勝てば勝つほど弱くなる。
なのに、なぜか周りは全力で俺を勝たせようとしてくる。
大魔王ゴルゴアを倒す勇者に選ばれた青年カルハン。
勇者だけが選べる五つの神器を前に、彼が選んだのは〈究極の実〉だった。
――とんでもなく強くなる。
「これ一択でしょ」
楽して最強になれると思って食べたその実は、実は〈禁忌の実〉。
本気で戦って負ければ強くなるが、勝てば逆に弱くなる。しかも、わざと負けるのは無効。
強くなるためには、本気で勝ちにいって、それでも負けなければならない。
ところが、頭の中に現れた前勇者クラインや聖者ロンダム、次々と身につく勇者の力まで、なぜかカルハンを勝たせる方向に働いてしまう。
さらに現れたのは、「自分こそ真の勇者」と名乗る偽勇者バックマン。
そして何より厄介なのが、カルハンを「勝ち勇者」だと信じて疑わない聖女リフレ。
本人は無自覚。それどころか善意100%で、今日もカルハンを全力で勝たせようとしてくる。
「まあ、惚れてくれるのは一向に構わないんだが……勝たせようとするのはやめてくれ!」
大魔王を倒すために必要なのは、勝利ではなく敗北。
これは、楽して英雄になりたかった勇者が、誰よりも本気で戦い、誰よりも必死に負け続けながら、本当の強さを手に入れていく物語。