あらすじ
その異名を、この世界で知らぬ者などいない。
――天下無双。
アルディア王国が誇る大将軍、グスタフ・レイガン。
若き日は猛将。
壮年には名将。
そして老いてなお、大将軍。
半世紀近く戦場に立ち続けた彼のもとへ、ある夜、一つの報せが届く。
ヴァルガード帝国軍十二万、北境より侵攻。
対する王国軍は、わずか四万。
民の避難も終わらぬ中、王より下された命は一つ。
「国のために、散ってこい」
老いた身体に、使い古した黒鉄の槍。
それでもなお、グスタフは再び戦場へ向かう。
守るべきものを守り。
次の時代を、生かして帰すために。
これは、天下無双と呼ばれた一人の大将軍、その生涯最後の出陣の物語。