あらすじ

帝国との戦争が続く時代。 戦闘特化兵《センチネル》の恐怖、痛み、攻撃性、報酬系まで神経へ直接触れて調整する《ガイド》は、部隊にとって命綱である。同時に、本人の意思とは別に、恐怖や信頼や身体の反応まで動かせる危険な存在でもある。 最上位SSS級ガイド、イリア・ソーンは、コンコード《ハルシオン》の五人の最期を看取り、残る十人を帰還させた末に死亡した。 その後継として目を覚ましたのは、C級ガイドのアリ・ヴェイ。 記憶はない。 なのに頭の中には、知らない十人の鼓動がある。 十人はイリアを失ったばかりだ。アリを望んでいない。代わりにする気もない。 それでも彼らの神経は、アリが近づくだけで反応する。 安心する。苛立つ。欲しがる。拒絶する。 そしてアリには、その反応そのものを変える力がある。 「絆は、おまえに支配力を与える。だが、支配力は許可じゃない」 死者のふりはしない。 嫌われたからといって、好かれるように書き換えない。 同意を作るために、相手の心へ触れない。 そう決めたアリの出力は、何度測ってもC級のまま。 だが彼女は、十人を強く押さえつける代わりに、一人ずつ違う返りを聞き分け始める。 死んだ女を求める十の神経と、死んだ女にはならない一人のガイド。 その関係が形になる前に、ハルシオンへ次の出撃命令が下る。

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カクヨム2026/09/25
  • 現在の作品ネオジェネシス ―オリゾン戦役―