あらすじ
両親を亡くしたリュート奏者・エリオは、封印されたリュートを家の中で発見する。
家にいる理由のないエリオは、そのリュートを携え王都を目指し旅に出る。
王都で演奏した彼は『聴いた人々を眠ってしまう』という異変を起こし、王宮騎士団長フェリクスに保護される。
そこへ現れた謎の巫女・リシュア。彼女は、エリオを「夢を返す者」と呼ぶ。
やがて二人は、六百年以上に渡り続いてきた「夢を負う巫女」と「夢を返す奏者」の存在、そしてエリオの家系、神殿の巫女が受け継いできた役目を知っていく。
古い記録を辿る旅の中で、二人は歴代の巫女たちが背負ってきた願いと悲しみに触れる。
そしてエリオ、リシュア、騎士団長にして王家の家系であるフェリクスは、長く続いた仕組みそのものを終わらせる道を探し始める。
それは、誰か一人を犠牲にすることなく、皆が少しずつ負い、分かち合い、力を合わせていく世界への過程だった。
これは、失われた歴史を辿りながら、それぞれが背負ってきたものを分かち合い、自分自身の人生を取り戻していく物語。