あらすじ
中学三年生の森下葵は、集団塾の大きな声と教室の空気に耐えられず、学校でも保健室に通うようになる。個別指導塾で出会った大学生講師の加奈は、葵の好きな植物に耳を傾け、少しずつ葵の心を開いていく。しかし夏期講習と受験の不安、加奈自身の就活の迷いが重なり、二人の関係はすれ違っていく。やがて加奈の大学の学園祭で、二人は小さなコンテナガーデン「春を待つ庭」を作ることになる。弱った花も、すぐには咲かない球根も、ちゃんと見て、置き場所を考えればいい。自分のままで咲く季節を待つ、中三受験生と未熟な先生の再生の物語。