あらすじ
スーパーの総菜部門で働く高瀬直人は、閉店後の点検中、業務用冷蔵庫の向こうに広がる白い霧の森へ迷い込む。
帰り道を探し続け、冷たい雨の中で見つけたのは、森に捨てられたような一台のボロボロな馬車。
ところが中には、外見からは想像できないほど広い食堂、魔法の厨房、時間の止まる無限保管庫、そして不思議な魔導レジが眠っていた。
直人を導いたのは、カラスのようでカラスではない銀灰色の鳥――誇り高き銀虹鴉のギン。
異世界の食材を料理し、訪れた客が「おいしい」と笑うたび、壊れかけた馬車は少しずつ目を覚ましていく。
元の世界へ帰る道を探しながら、仲間と出会い、料理を作り、まだ見ぬ土地へ旅をする。
これは、温かな食事と穏やかな居場所を育てていく、異世界旅ごはんの物語。