あらすじ
これは、冒険を求める者たちの物語でも、お宝を探し求める者たちの物語でもありません。
遺されたものを見つめ、それが何だったのか、誰が造ったのか、どんな時代がそこにあったのか――そんな遠い過去に思いを巡らせ、想像することを楽しむ者たちの物語です。
この物語に登場する遺跡や遺物には、その姿を示す一枚の絵はありません。
長い時を越えて残された石の建造物。
土や苔の下に眠る人の営みの跡。
壁に刻まれたもの、朽ちかけたもの、今もなお形を留めているもの。
それらがどんな姿をしているのか、文章を読みながら想像してみてください。
何のために造られたのか。
誰がそこにいたのか。
どのように使われ、なぜ遺されたのか。
すべてに答えがあるとは限りません。
同じ文章を読んでも、思い浮かべる形や大きさ、色、そこに広がる景色は、きっと一人ひとり違います。
映像ではなく、文章だからこそ見える景色があります。
文字を辿りながら、時の向こうに遺された「モノ」を、あなた自身の想像の中に描いてみてください。