あらすじ
これはあくまでも、架空の人物による会話です。
「なんだ? わたしは忙しい。話があるなら早く言え!」
「もう私には、人の心をというものがわかりません。アーチャー様、あなたは人の心の学問に精通していると聞きます。それを私に教えてはもらえませんか」
「何を寝ぼけたことを言う。世の中には人の心を語る者が、あれほど溢《あふ》れているではないか。それに頼ればよかろう」
「そうかもしれませんが、あの人たちは自分自身の経験から物事を判断しているだけで、それを良いように見せかけているとしか思えません」
「それならば、それで良いではないか。それで救われる愚民どももたくさんいるのであろう」
「そうかもしれません。しかし私はそれでは救われません。どうか人の心の中の真実というものを教えてはいただけませんか。お願いします」
「よし、お前がそこまで頼むというのであれば、その真実というものを教えてやる。しかしそれが、人として「不完全な真実」であっても構わぬのだな」
「はい。それでも構いません。どうかそれを教えてください」
「よかろう。それならば教えてやろう」
よいか愚民ども、これからメリル・アーチャー様が、貴様らにとって、不都合な真実を語ってやる。
徳として聞くがよい。
※ 不定期連載です。