あらすじ

六月の雨が降る夜。 僕は、病室のベッドに横たわる君の手を握っていた。 灰色の管に繋がれた君は、もう長くない。 それでも君は、いつものように笑って言った。 「ねえ、最後に話をしよう」 昔、一緒に見た映画のこと。 学生時代のくだらない思い出。 君が好きだった、少し下手な歌。 そして、いつか二人で行こうと約束した場所。 最後の夜、僕たちは小さな結婚式を挙げた。 それは病院の一室で交わされた、誰にも知られない約束だった。 やがて六月が終わり、季節が巡っていく。 ――それでも僕の時間だけは、あの日から止まったままだった。 これは、ひとりの少女を愛した少年が、 その死を受け入れ、もう一度歩き出すまでの五日間の物語。

連載情報

ウェブ小説

配信言語
カクヨム
カクヨム2026/09/24
  • 現在の作品六月、君を待つ駅で