あらすじ
48歳にして、王宮直属の新人執事となったアルベルト・クロフォード。
国王直々の推薦でありながら、経歴不明、採用試験も訓練も免除。
周囲から不審がられる彼だったが、その正体は――かつて《黒鴉》の名で世界中から恐れられた、伝説の大悪党だった。
暗殺、潜入、窃盗、偽装、毒物、裏社会。
ありとあらゆる犯罪に手を染め、世界を敵に回したアルベルト。
だが、彼がそこまでして求めていたものは富でも権力でもない。
すべては、特殊な呪いに侵された最愛の妻と娘を救うためだった。
家族を救ったアルベルトは自ら出頭し、その罪を受け入れた。
それから時は流れ――現在は、彼の過去を知る国王のもとで、王家を守る執事として働いている。
そんなある日、王国を内側から蝕む巨大な陰謀が発覚する。
騎士も、貴族も、商人も、教会も信用できない。
そこで国王が頼ったのは、かつて誰よりも王国の警備を破り、世界中の裏側を知り尽くした男だった。
襲い来る一流の暗殺者。
王女を狙う誘拐犯。
王国を覆す反乱。
そして、やがて立ちはだかる災害級の怪物たち。
だが、アルベルトにとっては、そのすべてが仕事の範囲内。
「失礼な。現在は執事でございます」
かつて家族を救うため世界を敵に回したおっさんが、今度は家族の暮らす国を――そして世界を守る。
これは伝説の大悪党が、その力を王家のために振るう、世界最強の執事の物語。