あらすじ
「幽霊のように青白い顔をして、愛想笑いすらできない女など、王太子妃にふさわしくない!」
王立学園の卒業記念夜会。王太子エドワードは、華やかな男爵令嬢に腕を絡ませ、婚約者である伯爵令嬢エレナを衆人環視の中で罵倒した。
しかしエドワードは知らない。エレナの青白い肌も、笑うことすらできないほどの激痛も、すべて王家に代々仕える秘術師として、エドワードに降りかかる【暗殺の猛毒や呪詛をすべてエレナがその身に引き受けていた】せいだったことを。
「畏まりました。では、身代わりの契約を破棄いたしますね」
エレナはあっさりと破棄を受諾し、夜会を退出。長年つけていた呪詛受けの腕輪を外した瞬間、溜まりに溜まった毒素が浄化され、彼女は誰もが見惚れる白磁の肌と艶やかな美貌を取り戻す!
そんなエレナの前に現れたのは、かねてより彼女の献身を知り、密かに想いを寄せていた『氷の守護神』近衛騎士団長レオンハルト。
「ずっと待っていた。……もう二度と、君に痛い思いはさせない」
一方、身代わりを失った王太子には、これまでエレナが防いでいた膨大な呪詛と激痛が一気に逆流して会場は大パニックに陥り――!?