あらすじ

「刺繍しか取り柄のない地味な女とは結婚できない!」 夜会のど真ん中で、王太子ユリウスに婚約破棄を告げられた伯爵令嬢リゼット。 彼女は静かに頷き、殿下の袖口から一本の糸を引き抜いた。 「では、お貸ししていたものを返していただきますね」 するする、するする。 殿下の服から、ほどけて消えていく銀の糸。 ――五年間、毎晩ひと針ずつ縫い込んできた、防汚・防刃・体温調整・その他もろもろの守護刺繍である。 ワインをかぶり、くしゃみが止まらず、声まで裏返る殿下を横目に帰ろうとしたリゼットの前に、なぜか鬼の騎士団長が跪いた。 「……三年、あなたを探していた」 彼の外套の胸には、見覚えのある小さな青い鳥。 それは三年前、彼女が名前も告げずに縫った刺繍だった。 地味令嬢が、ほどいた糸の先で本当の居場所を見つけるお話。 (約5,000字・一話完結)

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小説を読もう2026/09/24
  • 現在の作品「地味な刺繍しかできない女はいらない」と婚約破棄されたので、殿下の服から私の刺繍をすべてほどきました。~ええ、あれ全部防御魔法ですが? なぜか騎士団長様が泣きながら跪いています~