あらすじ
人間を壊すことを遊びにしてきた、最強の人外ヴェル。
国を滅ぼし、討伐隊を返り討ちにし、人の命を石ころ程度にしか思っていない彼に、罪悪感も良心もない。
そんなヴェルがある日出会ったのは、潰された昼食代を本気で請求してくる人間の女性、紬だった。
「私の昼ごはんだったんだけど」
「……」
「弁償して」
何百人殺しても何も感じなかったのに、紬に「最悪」と言われるとなぜか傷つく。
紬が笑えば嬉しい。別の男に笑いかければ、八本の触手が勝手にそちらを向く。
けれどヴェルには、その感情の名前が分からない。
人間は壊せる。
街も国も壊せる。
なのに、たった一人の女の子だけは壊したくない。
倫理観ゼロ、戦闘力最強、恋愛経験ゼロ。
人類最悪の災厄が、生まれて初めての恋に振り回されていく、人外×人間のダークラブコメディ。
登場人物
ヴェル
黒い触手を八本持つ、規格外の人外。人間を殺すことにも壊すことにも一切ためらいがない。ところが紬にだけは異常に素直で、「殺さないで」と言われれば本当に手を止める。
紬
普通の人間の女性。危険なものは怖いし、ヴェルの倫理観には毎回引いている。それでも言うべきことは言う性格で、結果として誰にも止められなかった災厄を少しずつ躾け始める。
※残酷・流血・殺傷描写を含みます。恋愛部分はコメディ寄りです。