あらすじ
十五年前、野上圭司は一台のトラック事故によって、人生を変えた。
ブレーキが利かなくなった「8号車」。
死者が出た事故の責任を背負い、圭司は十五年間、自分を責め続けていた。
そして現在。
ある朝、十五年前に離婚した元妻・美穂から電話がかかってくる。
「圭司……あの事故、あなたのせいじゃなかったのかもしれない」
さらに美穂は、意味深な言葉を残す。
「あなたに、会わせたい人がいる」
しかし、その夜。
美穂は階段から転落し、命を落とす。
事故なのか、それとも殺人なのか。
美穂の死を追う圭司の前に現れたのは、十四歳の少女・美咲。
そして彼女は、圭司が十四年間その存在すら知らなかった――実の娘だった。
なぜ美穂は娘を隠したのか。
十五年前の「8号車事故」に何があったのか。
そして、美穂は最後に何を伝えようとしていたのか。
父と娘。
十五年間失われた時間を埋めるように、二人は亡き美穂が残した謎を追い始める。
すべての謎がつながったとき、二人が知ることになるのは、事故の真実だけではなかった。