あらすじ
都内で、一見すると善良な市民ばかりが殺される連続殺人事件が発生する。
被害者同士に接点はない。
前科もない。
周囲からの評判も悪くない。
だが死後、彼らには共通して、
暴力、脅迫、性加害――法では裁かれなかった「別の顔」があったことが明らかになっていく。
警視庁が犯人を追う中、
捜査本部の刑事より先に一人の女へ辿り着いた男がいた。
所轄署地域課の警察官・光本修平、38歳。
住民には親切。
妻を愛し、9歳の娘には優しい。
街をよく知る、どこにでもいそうな警察官。
光本は制服姿のまま、
連続殺人犯と思われる女の家を訪れる。
「……刑事さんですか?」
「いえ。地域課です」
羊を守るのが番犬なら、
狼を噛むことの何が間違っているのか。
善良な市民。
犯罪者。
警察官。
誰が羊で、誰が狼で、
そして――番犬は本当に安全なのか。
人間の善悪と、法の外側を描くクライム・サスペンス。